EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EYSC)

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デジタル・プラットフォーム
Digital Platforms

製造業におけるグローバル経営基盤の刷新・高度化支援

グローバルにビジネスを展開する日系製造業であるクライアントが直面している重要な経営課題として、先行きの見通しが難しく、常に変動する事業環境に迅速に対応しながら、いかにして自社が成長を続けていくかという、変化への対応と企業成長の両面があげられます。しかし、現在の業務の在り方やシステムの状況が、将来的に経営の足かせとなる可能性が高いことが認識されていました。こうした背景から、本プロジェクトでは、業務プロセスの統合と基幹システムの刷新により、データに基づく迅速かつ高精度な意思決定の実現や、業務の大幅な効率化と事業の高付加価値化を支える新たな経営基盤を構築することを目標としています。

プロジェクトの対象となる業務およびシステム範囲は多岐にわたり、対象となる業務アプリケーションは基幹業務システムとしてのSAP S/4HANA(以下 SAP ERP)を中核とするものの連結会計や経営管理、顧客管理、サプライチェーン管理、そしてマスタデータ管理やデータ連携などさまざまな製品で構成されています。これらのアプリケーション基盤を海外の一部地域向けにグローバルテンプレートを構築することから開始し、続いて現在は日本地域への導入を計画しています。Fit to Standardの方針に基づき、長年にわたり地域・国ごとに個別最適化されていた業務プロセスを世界規模で標準化することは難易度が非常に高いのですが、全ての事業・地域をまたいだプロセス・データ・システムの統合による全体最適化を目指し、プロジェクトを推進しています。

EYの体制とそれぞれの役割

上記の各業務領域各アプリケーション単位でクライアント側のチームが構築され、EYも各チームに対して広範囲に支援を行っています。プロジェクト期間が数年に及ぶ経過で支援領域や体制は変遷しており、過去には50名以上が参画し、プロジェクト全体の構想策定フェーズを支援していました。

また、本案件はテクノロジーコンサルティング部門単独ではなく、ビジネスコンサルティング部門やセクター部門からもコンサルタントが複数名参画し、EYストラテジー・アンド・コンサルティング全社で最適な体制で進めています。このような混成のプロジェクトチームであっても、部署や役職による隔たりがなくコミュニケーションを取りやすいカルチャーがEYの強みです。具体的な取り組みとしては、定期的にプロジェクトメンバー全員を対象としたイベントを企画・実施し、風通しのよいプロジェクト運営やメンバー間のネットワーキングの強化に努めています。

クライアントに提供したEYならではの価値

EYの支援により、中断していた構想策定フェーズを完遂

EYが参画する以前、クライアントは他のコンサルティングファーム複数社から支援を受けていたものの、数年かけても構想策定フェーズの完了に至らない状態でした。そこで、EYが支援に入り、先述したカルチャーや構想策定フェーズの経験やノウハウを生かしつつ、各領域(物流・会計など)の将来像定義・各種方針書の作成、全体ロードマップの策定およびIT投資対効果の算出含め、各種のプロジェクトワークを支援した結果、約1年間で完了することができました。このような成果によりクライアントから信頼を得ることができ、現在に至るまで長期的なリレーションの構築につながっています。

構想策定フェーズの完遂実績と各アプリケーションの専門性を生かし、リスクを最小化するアプローチを推進

SAP ERPのみならず大規模アプリケーション導入プロジェクトは複雑なため、当初の計画通りに進まないことも多々あります。本プロジェクトにおいても、一部アプリケーション導入のタスクの遅延やリスケジュールが発生し、その影響を受けて他のアプリケーション領域を含むプロジェクト全体が遅延してしまうリスクもはらんでいます。仮にこうした遅延・リスケジュールが発生したとしても、EYは構想策定フェーズで得た知見とSAP ERPや他のアプリケーションの実績や専門性を生かし、タスクに付随する前提・仮説を実場面で検証しつつ、スケジュールへの影響を最小限に抑える対策を採りながら、プロジェクトを推進しています。

信頼を築くステップの積み重ねにより、プロジェクト運営全体におけるクライアントの相談相手としての存在価値を発揮

グローバル・大規模プロジェクトは、関係する業務プロセス・システム・ステークホルダーが多く、難しいプロジェクト運営になりがちです。クライアントも同様の悩みを抱えていますが、EYはクライアントが困難を抱える時に真っ先に相談できる相手として、あらゆる局面や内容に応じてさまざまな形で支援しています。プロジェクトは今後も複数年にかけて継続する計画です。こうした長期プロジェクトにおいて、EYは重要なパートナーとして今後もクライアントと伴走していくことにコミットしています。