デジタル・イノベーション (AI&データ)
Digital Innovation - AI & Data
大手サービス事業開発部門向け消費者トレンド高度化プロジェクト
大手サービス業である当クライアントの事業開発部門は、マーケットにおける消費者トレンドの動向が十分に把握できていないために有効な事業開発戦略が立てられないといった課題を抱えており、結果として既存事業の延長戦の事業開発に終始しておりました。当クライアントに限らず、一般的に事業開発部門では専門分野に応じた人員・ナレッジのサイロ化が進んでおり、自社や担当者の専門性に縛られずに、日進月歩で発展するマーケットトレンドを俯瞰(ふかん)し、戦略策定へ反映するのは非常に難易度の高い作業であるため、類似するご相談を多く頂いています。上記課題に対してEYでは、AI&データユニットが保有する「世の中の情報を収集し掛け合わせる仕組み」を用いたクライアントの事業戦略策定プロセスの高度化の提案を行いました。具体的には、クライアントの事業レポートやログ情報、SNS情報といった社内外のあらゆる技術関連情報を生成AIならびに自然言語処理AIを用いて構造化することで、マーケット動向を示す見取り図を作成。「自社サービスの強み・弱みは何か」「既存サービスはどのようなビジネス課題の解決につながるか」などの示唆出しにより、クライアントが確固とした根拠に基づいて戦略的な意思決定ができるような仕組みを提案しました。AIを用いた実現性検証(PoC)を実施した結果、高い精度での示唆出しと、本格的なAI化に向けた要件策定に成功したことから、継続して今後は本ソリューションの本格実装と一層の高度化に向けた支援を実施する予定です。
EYの体制とそれぞれの役割
クライアントのプロジェクトチームをカウンターパートとして、EYのAI&データユニットを中心とした少人数のプロジェクトチームを組成し、支援を実施しました。AI&データユニットではビジネス知見と技術実装力の双方を持ち合わせたコンサルタントによる一気通貫型の支援を得意としており、本プロジェクトでも少数精鋭のチームによる効率的な山登りを行うことで、短期間で精度の高いアウトプットを出すことに成功しています。
クライアントに提供したEYならではの価値
1.AIの本質的な理解に基づく抜本的なビジネス改革支援
一般的なAIプロジェクトでは、既存のビジネスプロセスをそのままAIに置き換えようと試みた結果、ごく限定的な業務改善にとどまってしまい、結局は人手による作業の精度を超えることができずにプロジェクトがとん挫してしまうといったケースが散見されます。
これに対してAI&データユニットでは、ビジネスにおいて真に成し遂げたいゴール要件を端的に整理した上で、AIの強みである、「膨大な情報を掛け合わせることでこれまでにない示唆を出す」という機能を適切に当て込むことで、既存業務の枠を超えた、AIならではの新たな価値創出へつなげています。本プロジェクトにおいても、既存の業務の延長では導き出せない新たな価値をコンセプトレベルから考案し、その効果を実現性検証(PoC)においてクイックに示したことでクライアントからの評価を頂いています。
2.確かな経験と成功事例に基づく効果的な支援
AIなどの難易度の高い先端技術の活用にあたっては、実現性検証(PoC)などを通じたクイックな効果実感によりステークホルダーを巻き込み、着実な山登り計画に基づいて早期にビジネスゴール達成を目指すといった効率的な進め方が不可欠です。
AI&データユニットでは前述したAIの強みを踏まえた実現性検証から現場実装の実績が豊富にあり、手触り感を持ったコンサルタントによる確かな支援を行うことをモットーとしています。本プロジェクトにおいても、短期間で必要要件をおさえた仕組みの実装を行うことで早期の効果実感につなげることができました。結果としてクライアントの内部でも今後の技術戦略策定のあるべき姿のイメージを一丸となって共有し、今後のシステム実装による業務高度化に向けた一歩を踏み出していただくことになりました。