ファイナンス
Finance
戦略的トレジャリー・マネジメント
大手電機機器メーカーにおけるグローバルキャッシュマネジメント構想の導入支援
戦略投資等により余剰資金の減少が見込まれる状況下で、グループ全体での綿密かつ統制の取れた「資金」の管理を行う必要性が高まっていました。
このような課題に対して、EYは以下の4点を支援いたしました。
- グループ全体でとしてのトレジャリー機能の集約化を図るための、Global Cash Management導入構想策定
- Global Cash Management構想を具現化した財務ポリシーの策定
- Global Cash Management構想に基づいたグループ内外の資金還流プロセスや資金繰りプロセスの設計
- 上記の3点を実現するためのITツールの導入(Cash Management System及びTreasury Management System)
クライアントの課題解決サポートのため、End-to-Endでこれらを実践した事例をご紹介します。
EYの体制とそれぞれの役割
資金管理、会計、税務(国際税務・移転価格税制)、法務と幅広い知見が要求されたため、EYのConsulting/Assurance/Tax/Lawの4サービスライン横断でチームを組成し、ワンストップでサービス提供を行いました。
各チームの役割は下記です。
- EY Consulting:全体統括、資金還流スキーム・ストラクチャー設計、地域金融統括会社設立候補地における人材等の調査
- EY Assurance :会計論点(キャッシュプーリング、ヘッジなど)のアドバイザー
- EY Tax:地域金融統括会社設立候補地における税制調査、資金還流スキーム設計における移転価格税制の分析・調査
- EY Law:地域金融統括会社設立候補地における法制度調査
クライアントに提供したEYならではの価値
財務、税務、会計、法務の知見が要求された本プロジェクトでは、グローバルネットワークを活用した現地の情報収集と、各領域の専門家が参画したワンストップでのサービス提供を行いました。しかしながらこれらは監査法人系ファームであれば実現できることでした。
私たちはこれらに加えて、各サービスライン間の連携に基づく、「EY」としてIntegrateされたインサイトの提供がご提案時から示せたことで、EYとしての独自価値の提供を行うことができました。
プロジェクトにおける困難点
主要な経営資源である「資金」にまつわる制度やプロセスを整備していくだけでなく、組織の在り方やガバナンスのあり方、集約した余剰資金の使途、資金観点でのBCPなど、様々な経営課題に触れることのできるプロジェクトでした。
コンサルティングのメンバーは多様な専門家の見解をEYとしてまとまったインサイトに統合する過程を担うことが多く、必然的にこれらの専門知見を一定程度理解することが求められますが、通常のコンサルティング業務では触れる機会の少ない専門知見に触れることができ、知的好奇心を満たすことができるのはやりがいにつながります。
また、サービスライン間の協業により、ユニークな人的ネットワークが構築できるのもやりがいです。
本プロジェクトだけでなく、協業を経て、サービスライン間の相互理解が進み、以後もさまざまな案件でコラボレーションを行っています。