ファイナンス
Finance
ファイナンス DX(デジタルトランスフォーメーション)
大手輸送機器メーカーにおける原価計算へのAI活用支援
製品の複雑さや数量の増大に伴い経理部門における原価計算業務の負荷が増大していました。
また、原価分析等の業務がノウハウを持つベテランに依存している中でベテラン社員の相次ぐ異動により、原価計算結果の妥当性確認や異常値への対処、ならびに原価計算処理のトラブル対応など、それらのノウハウ不足による対応の遅れや数値に関する品質問題の発生をきたしている状況でした。
こういった属人的で非定型な業務に対して、AI活用による正確性、迅速性を担保した原価計算の実現に向けた第一歩として、原価計算業務へのAI活用PoC(概念実証)を実施しました。
「大量の過去データ、判断結果の履歴に基づくベテランノウハウのAIモデル化」、「PoCを通じたAIモデルの有効性検証、検証済AIモデルの業務実用性の評価」を実行した事例をご紹介します。
EYの体制とそれぞれの役割
ファイナンスチームとDate Scienceチームが連携し、各チームにおける専門性を発揮しながら原価分析業務の業務分析、学習データ収集・確認、データの基礎分析、AIモデル構築・実用性評価、結果報告書作成を実施しました。
クライアントに提供したEYならではの価値
EYは豊富なAI関連知見・経験を持つメンバーを擁するとともに、過去の経理業務改善支援実績に基づく知見・アセットを活用することで、業務・技術の両面で最適なAIモデルの提案と質の高い実用性評価を実施しました。
プロジェクトにおける困難点
AIという新たな技術の活用と可視性の低い原価分析ノウハウのAIモデルへの移転に加え、仕訳明細などに対して人海戦術の限界を超えた幅広い範囲での分析となる「分析範囲の拡大」が困難でした。
また、人の能力で発見可能な大きな異常値のみではなく、有効な分析対象であれば小さい異常値についても抽出する「分析精度の向上」の2つを目的とした高レベルなAIモデルの構築が困難でした。