EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EYSC)

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日系製造業大手 経理部門 社員の行動と体験をデータで可視化し、業務生産性・従業員ウェルビーイングの向上と新しい働き方の実現を支援

背景と課題

当クライアントでは、従業員エンゲージメント調査を継続的に実施し、社員との継続的な対話と、さらに働きやすい組織に進化するための組織風土改革を進めています。今回支援した国内外の経理業務を統括する当部門では、この従業員エンゲージメント調査の結果を活用し、ワークライフイノベーションを推進する委員会などで継続的に働き方の改革を進めています。

調査結果からは、経理業務特有の「業務負荷」、「ワークライフバランス」などの労働生産性・従業員ウェルビーイングを主とした従業員エンゲージメントに係る課題の存在を把握する一方で、変革を促進するために解決すべき社員の働き方やハイポテンシャル人材像など、あるべき姿や対策の定義においては社員の日々の活動データに基づく根拠ある可視化には至っていませんでした。

結果的に、経験と感覚に頼った対策が常態化し、改善の取り組みが的確かどうか不明確という重要な課題が存在しました。

実施概要

こうした背景から、EYは、企業全体のコーポレートDX加速を支援する、EY従業員エクスペリエンス・デザイン支援サービスのフレームワークとMicrosoftテクノロジーを活用し、人的資本投資による社員と組織の成長の実現に向け、以下の3ステップで改革プロジェクトを推進しています。

・データに基づく仮説導出と施策立案
・新たな行動指針とKPIの導出
・新しい働き方の定着化・習慣化支援

人的資本経営に資するデータドリブンでの根拠ある仮説の導出と施策の立案、そしてクライアントとのワークショップを通じた新たな行動指針の策定から新たな働き方を社員へ定着化・習慣化させる一連の活動(チェンジマネジメント)の実践といったPDCAサイクルを伴走しています。

EYの体制とそれぞれの役割

EYは、当クライアントを管轄するセクター部門からのセールスアプローチを起点にテクノロジーコンサルティング部門が参画し、コーポレートDXアジェンダにてビジネス・テクノロジー両面を俯瞰(ふかん)した共同提案を主導、プロジェクト推進の合意に至りました。

現在デリバリーフェーズにおいては、テクノロジーコンサルティング部門のコンサルタント数名体制のもと、当クライアントの変革を実行する当委員会のコアメンバーと共にプロジェクトを推進しています。

また、当プロジェクトには日本マイクロソフト社も参画しており、行動分析プラットフォームの導入支援、Microsoft製品に関する情報提供など、テクノロジー観点で各種支援を頂いています。

EYは、当プロジェクトをトリガーに、当クライアントの経営アジェンダに資するHRDXの実践に向けて、テクノロジーコンサルティング部門に加えビジネスコンサルティング部門やセクター部門のコンサルタントと協働し、EY全社体制で、最新テクノロジーとデータ利活用を通じたコーポレートDXのさらなる高度化とビジネス成長の実現を目指します。

クライアントに提供したEYならではの価値

1.Microsoftテクノロジーの活用による働き方の可視化と仮説の導出

当クライアントで従前より活用していた従業員エンゲージメント調査プラットフォーム「Microsoft Viva Glint」からの意識診断・体験調査に加え、行動分析プラットフォーム「Microsoft Viva Insights」を新たに導入。従業員サーベイによる主観的感情データと、日々のメールや会議、チャットなどの客観的行動データを組み合わせ、従業員エンゲージメントスコアと行動・体験の相関分析を実施。

さらに、「Microsoft Power BI」を活用したダッシュボード化により、現在の働き方に関する定量的な可視化を通じた課題提起と共に、エンゲージメントを低下/向上させる要因やその人物モデルの特定、施策の立案まで、根拠ある仮説を導出。

2.EY wavespace™体験デザインワークショップの実践を通じた新たな行動指針の導出

導出した仮説に基づき、当クライアント社員から選出した先行部門と共に、デザインシンキング手法による体験デザインセッションの実践を通じ、新しい働き方の行動指針となるチェンジマネジメントプランを策定。

さらに、新しい働き方の定着・習慣化の効果測定のため、業務負荷やワークライフバランスなどにひもづくKPIを定義し、これを支えるデジタルプラットフォームとして、行動・体験ダッシュボードを開発・展開。

3.フレームワーク化された人材コンサルティング手法による新しい働き方の定着化支援

EYの人材コンサルティング領域での豊富な知見を踏襲した、EY従業員エクスペリエンス・デザイン支援サービスのチェンジマネジメントフレームワークとMicrosoftテクノロジーを活用した新しい働き方を可視化するダッシュボードを通じ、社員自らの行動への洞察やマネジメント層から社員へのコーチングのための洞察など、根拠あるインサイトを提供。

さらに、チェンジマネジメントプランにひもづくKPIの効果測定と結果のインプットまで一連のサイクルを伴走し、施策へのマネジメントの理解と社員の動機付けや知識獲得を経て、新しい働き方が習慣化・定着化するまで反復的に活動を支援。

まとめ

当プロジェクトでの支援内容においては、社員の回答から測定される従業員エンゲージメントと、社員の日々の行動・体験との関係をMicrosoft 365上のデータに基づいて明らかにする試みであり、今後の働き方変革を推進する上で新たな手法をもたらすものです。

EYは、従来行われてきた効率を重視した業務プロセスの設計だけではなく、それを実行する社員の行動や体験と、その背景にある真因を明らかにすることで、ヒト中心の業務へと再デザインを促し、業務生産性と従業員ウェルビーイングの向上をもたらします。

これを可能にしたMicrosoftの先進テクノロジーと、EYのIT、業務、人財・組織への深い知見とが組み合わさることで、さらなる価値をクライアントへ提供します。今後の取り組みとして、実際の成果の可視化とモニターにより、継続した改善活動を伴走していきます。