医療・医薬
Health & Life Sciences
国内製薬企業におけるPVでのリスクコミュニケーション戦略策定および実行支援
製薬業界ではデジタルツールを活用し、社内で蓄積した安全性データを医療関係者へ迅速、適切に情報提供することで、副作用のマネジメントや製品の適正使用を促進し、リスクコミュニケーションの向上を図っています。
クライアント企業でもリスクコミュニケーションをどのように進めていくべきかの戦略を策定し、グローバルを含む社内での合意形成、複数の関連部署を巻き込み、デジタルツールの選定・PoC・導入、運用体制の構築等多岐にわたるトランスフォーメーションが必要でした。
EYはその戦略構想策定から実行までEnd-to-Endの支援をしており、業界動向調査、PMDA行政動向調査、社内MRニーズ調査を行い、デジタルツール導入のフィジビリティを検証しました。
また、営業、コンプライアンス、法務等複数の部門を巻き込んでグローバルリーダーからPoC実施の承認を獲得し、ユーザー要件の整理、デジタルツールの選定、PoC検証も支援しました。現在は本番導入ための社内合意形成、リスクマネジメント計画等を支援中です。
EYの体制とそれぞれの役割
プロジェクトのフェーズによって、EYのメンバー構成は変わっていますが、PV(安全性管理)知見およびクライアント企業におけるデリバリー実績の豊富なメンバーでプロジェクトを推進しています。タスク量が多いフェーズでは、他のチームからアサインをしたり、新卒入社メンバーで構成されるACGチームからも応援に入っていただくなど、柔軟に人員を補填(ほてん)しました。また、デジタルツールの専門知見を提供するData&Analyticsチームのメンバーや、業界ネットワークを提供するEY社外顧問も、SMEとして参画しています。
クライアントに提供したEYならではの価値
EYは高い専門知見や、豊富な実績、プロジェクト推進力を生かし、戦略構想策定から実行まで一気通貫して支援しました。
クライアントはデジタルツールによるデータ利活用の新規の取り組み経験が少なかったため、他社事例や行政動向を参考にしながら、自社戦略を検討したいと考えていました。そこで、EYはPV領域における過去案件の高い専門知見や豊富な実績を生かしつつ、複数領域のSMEと協働し、業界動向調査、行政動向調査を実施したことで、クライアント企業のニーズに合致する付加価値を提供できました。
また、クライアントのプロジェクトメンバーはご多忙で、プロジェクトに関与できる工数が限られており、社内で複数の部門のステークホルダーと合意形成することに難しさを感じていました。プロジェクト推進力を期待されていたEYは以下のとおり幅広くステークホルダーを巻き込んでプロジェクトを支援しています。
- クライアント企業の現場ユーザー(MR、コールセンター、業務委託先等)からの意見収集
- バックオフィス(法務部・コンプライアンス部等)とのリスクマネジメント計画
- グローバルリーダーシップチームからの承認取得
プロジェクトにおける困難点
現場ユーザー(MR、コールセンター等)に使いやすく、最終的に医療関係者・患者へベネフィットを提供できるツールを構築することが、本プロジェクトのキーポイントになります。
EYは他社事例からの洞察や、クライアント企業内における複数の部門を巻き込んで現場ニーズを収集した上で、医療エコシステムにおける各ステークホルダーがベネフィットを享受できるようなツールの導入戦略を策定しました。また、PoC検証や、社内合意形成でもこの要点を念頭に伴走支援をしました。