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医療・医薬
Health & Life Sciences

「ライフサイエンス4.0」の世界へ
次世代ヘルスケアエコシステムが動き出す

ヘルス&ライフサイエンスセクター
リーダー パートナー
佐野 徹朗

デュプティリーダー
パートナー
松本 崇志

誰もが自分にぴたりと合った薬剤を処方され、自分だけのメニューで健康サポートが受けられる「個別化医療」の時代がやがてやってきます。実現するのは、ライフサイエンスとデータサイエンスが融合するプラットフォームで縦横に手を組む産官学の多彩なプレーヤーたち。そのハブとなり、揺るぎない使命感でより良い社会をつくるために力を尽くすコンサルタントがいます。ヘルス&ライフサイエンスセクターをけん引する2人のパートナーに話を聞きました。

「破壊的変化」に直面する健康・医療の世界にイノベーションを

健康・医療・医薬に関連する業界では今、どのようなことが起きているのでしょうか。

佐野
「健康の民主化」「ヘルスケアの民主化」などと言われるように、かつては医療の受け手である個人が多くの情報や知識を持たず、医師などの専門家に頼らざるを得なかった状況が、今ではテクノロジーの進展とともに誰もが自分の健康についての情報を持ち、さまざまなヘルスケアツールにアクセスできるようになりました。ウェアラブル端末で血圧や血糖値を自分でモニタリングしたり、体調に不安があればChatGPTに問いかけてみたりといったことが日常化し、健康か病気かの二極ではなく、その間にある多様な状況に応じたアクションが自分自身で選べる社会へと進化しつつあります。

そうした中で、病気の治療中心にフォーカスしていた伝統的なヘルスケアの時代は終わりを告げ、個々人の健康増進を目的に多種多様なプレーヤーがしのぎを削りながらサービスを提供し、予防やリアルタイムケアを含む包括的ケアを実現する時代を迎えようとしています。それはまさに、この業界がかつて経験したことのない「破壊的変化」の訪れと言えます。

松本
それに伴い異業種からの進出が活発化し、業界の垣根を越えた新たな競争やコラボレーションを巻き起こしています。その最たるものはデジタルの力を駆使したテクノロジー分野からの参入でしょう。在宅医療サービスの提供や医療機器の開発といった話が相次いでいます。

それに相対するコンサルティング会社にもまた、多様な布陣が求められそうです。

佐野
そうですね。われわれヘルス&ライフサイエンスセクターとしては、コアとなるターゲットを大きく2つ定めています。1つは製薬会社や医療機器メーカー、医療機関といった、従前からの伝統的な健康・医療を担う領域。もう1つは、民間の活動を方向づける医療政策、健康・福祉政策を踏まえた産官学の連携領域。これらをベースに業界をまたぎ、プレーヤーを縦横につなぐような動きを強めているところです。

松本
それがEYの真骨頂とも言えるわけですが、テクノロジーや会計、人事、サプライチェーン、リスクといった各種コンピテンシーとの連携はもとより、業種を問わないクロスセクターによるチーム組成、また公共セクター専門部門や社会課題解決に特化したユニットとの協働といった体制を確立して臨んでいます。

佐野
われわれが何をゴールにサービスを提供するのか、その論点の定め方次第でアプローチの仕方も変わってきます。人々の命と健康を守り、豊かな生活を実現したいと思うなら、衣食住といった人間活動のすべてにわたる大きな話にならざるを得ないわけで、医療・医薬業界だけに閉じた狭い世界ではなくなります。そう考えると、われわれのチームにはすべてのセクターをカバーし得る広がりがあり、連携や協働はむしろ当然と言えます。

業界にとってもそうですよね。インダストリーの壁を取り払った破壊的イノベーションを求めていかない限り、企業も社会も良くなりません。

多彩なプレーヤーと共創する「次世代ヘルスケアエコシステム」

業界あるいは社会が抱える課題に対し、どのような方向で解決の道を開いていきますか。

松本
顧客である個々の企業に対しては、高齢化の進行、医療費の高騰、競争環境の激化といった状況下で、いかにして新しいビジネスを起こし、業務の在り方を変革しながら収益を上げていくか。今までのビジネスモデルに捕らわれず、サプライチェーンごと組み換えなければならないことも視野に入れ、グローバルな展開を含むご支援を徹底して強化します。製薬業界では特に、革新的な新薬の開発がますます困難になる中で、M&Aを含む事業再編をサポートする動きも重要になるでしょう。

一方で、公共的な視点を踏まえるなら、医療費を抑制しながら、いかにして持続可能な医療体制を整えていくかが大命題です。糖尿病に代表される生活習慣病、認知症などの中枢神経系疾患、治療の困難ながんや希少疾患。これらに対する薬剤・治療のニーズは超高齢社会を迎えて増大するはずで、有効な体制を敷かなければ医療費も削減できません。

佐野
生命科学、とりわけバイオテクノロジーは国民の生命に関わる領域であるだけに、その国の国力にも結びつく非常に重要な分野です。技術開発力においては欧米に先を譲っている感もありますが、日本としてもトップランナーに立つべく産官学の総力を挙げて取り組まなくてはなりません。われわれもこれにフォーカスして力を結集していきます。

松本
キーワードとしては「個別化医療」が挙げられます。遺伝子やたんぱく質といった分子レベルの情報を細かく調べることで、一人一人の体質や病状に合った適切な医療を行うことを言いますが、ゲノム解析や再生医療などの先端技術に加え、医療データの利活用によってその可能性が目に見えて広がってきました。「リアルワールドデータ(RWD)」と呼ばれる臨床ビッグデータを基にした診療情報データベースの運用はすでに始まっていて、個別最適化された医療・医薬品を提供する仕組みづくりが進んでいます。本格的に実現すれば、早期治療や未病対策によって医療費も大きく削減されるでしょう。

EYはそのような医療の未来像を見据えた構想として「ライフサイエンス4.0」を提唱しています。

佐野
ライフサイエンスとデータサイエンスの融合により、新しい医療・医薬プラットフォームを実現する構想です。ここには医療機関や製薬会社などの伝統的プレーヤーに加え、行政機関や学術研究機関、先端技術を持つスタートアップや異業種からの参入企業も含まれ、多彩な知見とデータを掛け合わせた重層的なソリューションが追求されます。いわば、ヘルスケアにまつわる次世代エコシステムの構築です。

松本
ヘルスケアの裾野は広く、課題は多岐にわたるため、1つの企業や業界だけで対処するには限界があるわけですね。われわれがその多様なステークホルダーのつなぎ役となり、EYの持つアセットを総動員して推進力を高めていきます。

佐野
「ライフサイエンス4.0」は、50年後にはそれが普通になっているだろうとわれわれが思い描く社会の未来像です。その実現が、われわれの力で20年後に早まるかもしれないし、もっと頑張れば10年後に達成できるかもしれない。その思いを胸に力を尽くすためのよりどころとして、このヘルス&ライフサイエンスセクターでは、「次世代ヘルスケアエコシステムのグローバルスタンダードを創り出し、世界をリードする健康先進国へ」を独自のパーパス(存在意義)に掲げ、取り組みを強化しているところです。

パーパス実現への揺るぎない意志で成長を続けるエキスパートたち

チームの強みと魅力、またそれを具現化させる体制についてお聞かせください。

佐野
クライアントのCxOの立場になりきって、事業や経営の行方について徹底的に考える姿勢。これがまずすべての土台にあります。そのために、クライアント以上にクライアントの目線に立つことにこだわり、クライアントの置かれた状況に誰よりも詳しくあろうと努め、またクライアントが語る以上に熱くクライアントの成長戦略を語れるコンサルタントであることを自任しています。

そういうスタンスでいると、従前のコンサルティングファームが得意としてきたような、自分たちの考える戦略や解決手段ありきでクライアントをそれに合わせるプロダクトアウト的な発想は出てきません。どんな課題にも対処できるよう、医学・薬学・医療政策などの専門性に長けたメンバーを配置し、特にキーとなるクライアントには専門担当チームを組成して一体化を図っています。

松本
その一方で、先ほど申し上げたセクターやユニットをまたぐ縦横無尽の連携体制を確立していることが、EYの強みであり魅力です。大手ファームの場合、業界ごとに分かれたセクターチームは往々にして組織内で自己完結する傾向にあり、一種の縄張りのようなものができがちです。EYにはそれがない。だから、誰とでもフラットにつながることができるし、動きやすく居心地もいいのだと思います。

佐野
他社ファームを経てここに来た身として、それは本当に実感できますね。EYメンバーファームの総勢は全世界で約40万人です。知りたいことを投げかければ、どんな分野でも必ず詳しい人間がいて、瞬く間に協力を得ることができる。この効力は絶大です。

求職者へのメッセージ

松本
活躍が期待される人材とは、われわれと思いを一つにして、ヘルスケアとライフサイエンスの未来を開くために、コンサルティングという手法を使って業界や社会の課題を解く。そのことに対する強い意志を持ち続けられる人。私はこれに尽きるように思います。

佐野
私自身のこれまでの経験を振り返ってみると、過去に採用した人、一緒に働いたことのある人で成功を収めているのは、将来のゴールを見定めて、それに向かってぶれずに進んでいける人のように思います。そういう人は会社の成長にも自分自身の成長にも妥協せず、同じ目線で努力を続けられる。ゴールが明確だから、その途中でクリアすべき課題もはっきり見えるのでしょうね。逆に、十分なスキルや経験があって一見有望そうに見えても、自分なりのパーパスを持てない人は結局、成長も成功も手にできないのではないでしょうか。

松本
その意味で言うと、EYが定める「Building a better working world 〜より良い社会の構築を目指して」というパーパスや、われわれのセクターが掲げるパーパスに共感し、また自分自身のパーパスを持ってここにやってくる人はみな、面白い仕事をして活躍していますね。コラボレーションが得意だという文化も、そうした軸足の置き方に根差しているのだと思います。これはぜひ、われわれの仲間になって味わってほしい環境です。

佐野
最後にもう一つ、付け加えさせてください。EYという組織は、自分自身が成長を諦めない限り、どこまでも必ず支え続けてくれるところです。ある意味で厳しい仕事ですから、失敗もあれば挫折もあるでしょう。でも、目標に向かって走ることをやめない。そういう人にやさしい会社です。私がここで働く理由もそこにあります。

チーム紹介

医療・医薬チーム

プロジェクト事例

外資系製薬会社における営業活動支援プラットフォームの導入サポート

国内製薬企業におけるPVでのリスクコミュニケーション戦略策定および実行支援

厚生労働省における全ゲノム事業法人立ち上げ支援