テクノロジー・メディア・通信
Technology, Media and Telecommunications
半導体企業におけるスマートファクトリー構想と人材育成支援
半導体製造を取り巻く環境は近年大きく変化しています。
これまで中国・台湾が中心であった半導体製造が日本にシフトする流れもあり、国内においては政府支援も含めた大規模な投資が行われ、工場建設が急増しています。一方、設計者や技能者は慢性的な人材不足となっており、採用、育成あるいは自動化による効率化などが急務になっています。
そのような中、クライアント企業は需要増加に伴い、マザー工場とは異なる新しい拠点に半導体製造工場を新設。当初想定していた製造の人員構成とは異なり、少数の熟練者と多数の非熟練者の人員構成となりスマートファクトリー化や人材育成の取り組みの重要性が高まっている状況でした。
そこでEYは工場立ち上げのPMO支援と同時に業務の高度化・効率化を図るべく、スマートファクトリーの構想策定から実行支援、人材育成のご支援を行いました。
EYの体制とそれぞれの役割
私たちTMTチームと、EYコンサルティング内のPeople Consulting(PC)から構成される混成チームにて、各メンバーがそれぞれの専門分野での知識と経験を生かし、協力しながらプロジェクトを推進しました。
各チームの役割は下記です。
- TMT:半導体業界およびクライアント理解に基づく業務への解釈力および知見の提供、EYグローバルとの連携によるアセットの提供、ベストプラクティス調査
- PC:DX人材育成アセスメントフレームワークの提供、人材育成施策の知見提供、チェンジマネジメントの知見提供
クライアントに提供したEYならではの価値
半導体業界固有の課題を解決するために、半導体業界出身者含めた豊富な知見者を中心とした半導体専門チームを保有しクライアントの抱える複雑な課題解決を支援しています。
また、半導体と業界におけるグローバルナレッジもあり、本プロジェクトにおいてはそれらの知見や経験を活用し、スマートファクトリー、人材育成、チェンジマネジメントのフレームワーク/メソドロジー等、クライアント理解に基づく適切な提案を行いました。
プロジェクトにおける困難点
半導体サプライチェーンの再定義は経済安全保障と持続可能な成長を確保するために不可欠です。政府が半導体・デジタル戦略を掲げ、大型投資や産官学で連携した取り組みを推進する中、半導体製造拠点の国内シフトなど半導体復活の機運も高まっています。
各国企業が半導体市場で激しい競争を繰り広げる中、我々は半導体に特化した専門チームを起点に戦略立案からM&A、オペレーション・DX改革までを一気通貫で支援する体制を百名規模で立ち上げました。また、本社とマザー工場の合意形成を進める中で、特に施策を現場へ定着させることに難しさがあり、PCチームとの連携により意識改革にも気を配りつつ改革を進めていきました。日本の半導体業界の成長に少しでも役に立てるよう取り組みを支援しました。