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外国籍社員から見たDE&I
シニアコンサルタント Prescott
2009年、アメリカ合衆国サウスカロライナ州から青森県に英語教師として来日し、その後、いくつかの転職を経てEYにジョインしたPrescott。EYで推進するDE&Iの取り組みに感銘を受け、自身もグローバルプロジェクト候補者の選出に関わるなどDE&I活動に貢献しています。
「1年だけ」のつもりが、日本で暮らし始めてもう13年
──Prescottさんが日本で働くことになったきっかけを教えてください。
私が日本に初めて来たのは13年前、JETプログラム*で青森県の五戸町という町に英語教師として赴任しました。周りの人たちはみな温かく、助け合いとおもてなしの精神が素晴らしかったことが印象深く残っています。本当は1年でアメリカに帰る予定だったのですが、親しい友人ができて、さまざまなコミュニティにも顔を出すようになり、離れがたくなってきたんです。せっかく話せるようになった日本語を使いたいという思いもあって、日本で働こうと決意しました。気がつけばもう、日本に来てから13年が経ちます。
──EYSCに入社したのは、どのような理由からだったのでしょうか。
当初、PE(Private Equity)で戦略策定などに従事しながら、シンガポール国立南洋理工大学・早稲田大学のダブルディグリープログラムでMBAを取得し、ファイナンシャル・アドバイザリー会社に転職して企業価値評価の仕事をしていました。2 年ほど経ち、自分のキャリアを見つめなおすうちに、再び戦略フィールドに携わりたいと思うようになったんです。
EYに興味をもったのは、MBAで一緒に学んだ仲間がEYで働いていて、いろいろな話を聞いたからです。グローバルとのコネクションが深く、DE&Iの積極的な取り組みにも心がひかれました。ちょうどビジネスコンサルティングチームを刷新する時期とも重なっていたので、私の活躍の場があるのではないかと思ってチャレンジしました。
たとえ解決できなくても、相談に寄り添うのがDE&Iの本質
──実際に入社して、会社の印象はいかがでしたか。
思っていたとおり、DE&Iが非常に浸透していると感じましたね。入社してすぐに、ゲイであることを公表しているマネージャーと出会いましたが、オープンにできるのは素晴らしいことだと思いました。会社のサポートがしっかりしているからこそ可能なことなんだと思います。
社内に「LGBT+」「アライ(LGBT+の理解者、支援者)」のための「Unity」というネットワークがあるのですが、このグループが先頭に立って、会社として「東京レインボープライド」に参加しているのも意義深いことだと思います。年によってはフロート(山車)を出しているんですよね。いつか私も参加してみたいです。
メールの署名にレインボーの旗のアイコンを貼って、"I support inclusion"というメッセージを社内外問わず発信している方も多くて、これにも感動しました。
──Prescottさんご自身も、DE&Iにつながる仕事に関わっているのですよね。
はい。グローバルプロジェクトの候補者を選出するための英語力を測るテストがあって、その評価などに携わっています。スピーキングテストの後にはQ&Aセッションがあるのですが、多様なバックグラウンドをもつ彼らの悩みは私にも共感できるものが多いですし、できるだけ真摯に答えるようにしています。
日常業務でも、困っている同僚がいたら、積極的に相談に乗るようにしています。仮に私が明確な答えを見つけられなかったとしても、こうしたアクションそのものが、DE&Iの重要な活動のひとつだと考えているんです。
私は日本や、インドネシア、シンガポールでの仕事の経験を通じて、DE&Iを考えることの大切さについて身をもって学んできました。DE&Iは、リーダーにとっては多様な視点をもとに最善の選択をするために必要なものですし、すべてのスタッフにとって、心理的安全を確保して幸せに働くために不可欠なものだと思っています。
多様なメンバーが多彩な観点を持ち寄る環境で、EYは今後もより強くなる。
──EYで外国籍社員として働くために必要なことは、どんなことだと思いますか。
新卒の外国籍社員のなかには、「日本語をまったく使いたくない」という人もいるんですね。正直に言うと、私も日本語を使いたくないと思うことが結構あります。母国語に比べて日本語は脳みその燃料を倍くらい使うため、とても疲れるので。でも、少しでもいいので、日本人の観点から考えてみることが大切だと思います。日本語を話すことはマストではありませんが、日本語や日本のビジネス文化を学べば、いろいろな可能性のドアが開かれると実感しています。
慣れない日本での仕事や生活に不安があれば、社内で新しく立ち上げられたMulticultural ERG (Employee Resource Group)を活用するのもひとつの方法だと思います。外国人スタッフをはじめ、みんなで助け合うためのコミュニティで、今後活動の範囲がさまざまに広がっていくのではないかと期待しています。
──EYSCへの就職を考えている方たちにメッセージを。
コンサルタントという仕事の魅力は尽きません。私はさまざまなプロジェクトに関わり、その都度ゼロベースでナレッジを積み上げていく面白さを、日々実感しています。新規事業の立ち上げでは事業コンセプトの策定からスタートし、ローンチまで見届けられたことは忘れられない得難い経験でした。
EYはグローバルメンバーとの協働の機会が多いことも魅力ですし、さまざまなタイプの人からサポートを受けることによって、大きな価値を生み出す素晴らしいリーダーへと成長できる可能性も広がっています。多様なメンバーが多彩な観点を持ち寄るからこそ、EYは今後もより強くなることができるのだと信じています。
*JETプログラム:外国青年を招致して地方自治体等で任用し、外国語教育の充実と地域の国際交流の推進を図るプログラム(http://jetprogramme.org/ja/)
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