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国際協力も地方創生も。官民の力を束ね、より良い世界の実現を。
コンサルタント 伊藤
公共・不動産(Government & Real Estate 以下、GRE)セクターの伊藤と申します。突然ですが、物心ついた時から私の夢は教育を通じて世界中の人を幸せにすることでした。それをライフワークにする母の背中を見て育ったため、自分にとって当たり前の夢でした。大学・大学院では開発教育を学び、実際にアフリカにも赴き開発教育の世界に没頭しましたが、次第に「教育に焦点を当てるだけでは、世界を変えることはできない」という現実が見えてきました。
それは、途上国の支援が必要な人々が真に豊かになるためには、外部から物資や知識(例えば読み書きそろばんなど)を与えられるだけでなく、それと同等以上に、自分自身で生きていく力と精神力が必要だということです。つまり、資本主義を前提とした上で「自分自身で食べていくこと」「何があっても信念を貫くマインド」です。とはいえ、当時の私が所属していたコミュニティでは、資本主義が生みだす格差・富の不平等に対して嫌悪感を抱く人が多かったのですが......。けれど私は、資本主義をただ否定するのではなく、その構造を理解し、社会の中でうまく活用することで貧困を解消できると考えました。そこでまずは私自身が、「ビジネスを知らねば!」と考えてコンサルティング業界を目指したのです。
他ファームを経て、EYへと転職したのは2019年。最大の理由は、グローバル連携・ナレッジというアセットを最大限活用できる環境があったからです。グローバル連携の強いEYでグローバル案件の経験を積むことで、将来的に国際協力に戻った際、真の成果を出せる自分になれるのではないかと考えていました。また、EYはワークライフバランスの多様性に富み、プロボノ活動なども積極的に推奨しているところにも惹かれました。実際に私自身もフルタイムで働く傍ら、ケニアの教育支援を行うNGO団体等の活動に携わっています。
GREセクターに所属を移したのは今年から。EY内でも公共性の高いセクターであること、またエンゲージメントや案件開発に対する姿勢が、EYにおいて突出したセクターであることに惹かれて、異動を希望しました。働き始めてまだ数カ月ですが、私のような新メンバーでも、どんどん突っ込んだ質問を求められる。誰もがフラットに発言し聞いてもらえるカルチャーがあり、日々のディスカッションは大きな刺激です。"公共"セクターではあるものの、メンバーの専門性や案件は多様性に富んでおり、「我々にできないことはない」とポジティブに思えるチームであることも魅力の一つです。
現在は脱炭素の波を受けて新たな調達戦略を模索する製造業のプロジェクトに携わっています。脱炭素は世界的・業界横断的課題です。日本では自動車業界に特化したトピックとして認識されがちですが、電化は他業界への影響も無視できません。その一例として部材調達困難が懸念されており、そこで安定調達の流れをつくっていくことが私たちの役割です。
セクター内では、地方創生というテーマの中で、地産地消の再生エネルギーの導入推進プロジェクトなども進行中です。こうしたプロジェクトは電力不足に悩む途上国の課題解決にも応用できるため、いずれ私も携わってみたいですね。他にも教育分野などで、個人的に関心の高いプロジェクトの案件開発も並走しています。そう考えてみると、GREセクターは本当に私にぴったりの場所なのだと思います。
いずれにしても私の最大の目標は、コンサルタントとして得られる知見を活用して国際協力に新しいディスラプトを起こすことです。その一つのアクションとして官民のシームレスな連携が必要不可欠です。幸いにも最近ではSDGsなどを踏まえて、社会貢献に本腰を入れ始めている企業も増えてきました。そうした力を、いかに束ねていくかがコンサルタントしての腕の見せどころだと感じています。世界中の全ての人々が、自らの力で社会と結びつき、幸せな暮らしを実現できる。そのお手伝いをすることが私なりの「より良い社会の構築を目指して(Building a better working world)」です。
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